2015年04月22日

西方見聞録 Dトイレを求めて三千里

さて、前回に引き続きトイレのお話です。

街中で用を済ませようと思った場合、大型施設かバールでトイレを借りる方法がある、ということをお話しました。が、当然それだけではありません。
公衆トイレももちろんあるのです。
ただし、この公衆トイレも地域ごとに事情があります。

こちらがフィレンツェの路地裏にあった公衆トイレ。
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なんだあるじゃんか、と思われたそこのアナタ!!

実はこのトイレを探すために、限りある貴重な観光の時間を費やし、正規の観光ルートから逸脱し街中を歩き回ったのです。目に入る歴史的建造物はそっちのけ。偉大な芸術家の彫刻には見向きもせず、名も無き建築家が建てたであろう公衆トイレを探すために必死です。日本で購入した某歩き方の冊子MAPをくまなく眺め、“ミケランジェロ” より “トイレ” の表記はないか血眼になって捜し続けました。
そうしてようやく見つけたのが、完全に住宅街の中にある先の写真のトイレです。
Oh,ジーザス、神様、ありがとう!
私は無意識に胸で十字をきっていました。どんな大聖堂よりも、このトイレの存在がありがたかったから。
ようやく探し当てた聖トイレに入場しようとした、その時・・・

ん、
入り口に誰かいる。
しかも、なんだか、おい、止まれみたいなことを言っているではありませんか!
そこに貼ってあった掲示をみると、
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・・・チケット1€。有料なのです。
おお、ここでなぜこんな仕打ちをなさるのですか。隠し持っている小銭入れからお金を取り出し、「門番」に手渡します。ここでタイムロスが生じるとは思いもよりませんでした。
限界ギリギリ。もはやここまで。さよなら、フィレンツェ、さよならイタリアとつぶやいていた私の眼に映ったのは入り口で1€を受け取った男。このとき、裏切りで有名な「イスカリオテのユダ」の横顔にみえました。
そして・・・

ああ、なんとか間に合った――

私は間に合ったのだ――

もう “トイレ” から解放されるのだ――

長かった旅路(トイレへの)はひとまずこれにて終わり。
万物に祝福されている気分でした。
フィレンツェの街並みはこんなに美しかったのかと、トイレを出てから気付く始末。
こうして、フィレンツェの思い出には華やかな歴史的建造物と共に公衆トイレの存在がしっかりと刻まれたのでした。(この後も各地で同じような経験をする羽目になりましたが)
各地を歩くとき、トイレを「キープ」するようになったのもこれからです。

ところで、何故こんなにトイレが少ないのか。
そういえば思い当たるふしがありました。
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行きのエールフランス便で隣に座ったフランス人のマダム。
13時間のフライトのあいだ何度もワインをおかわりしていましたが、
席をたたれたのは、わずか2度ほどでした。

ハイネケン(ビール)をしこたま飲み続けていた私は、2時間に1度は行っていたんではないでしょうか。
通路側の席で良かったと、マダムの心地よさそうな寝顔を見ながら思いました。
ガイドさん曰く、ヨーロッパの方々はアジア人より膀胱が大きいという話ですが真意のほどは分かりません。
膀胱が大きいぶん、トイレに行く回数が少なくなり結局トイレの数も少なくなるということ・・・みたいです。
信じるか信じないかは、あなた次第です。

以上、無情なトイレ事情でした。
次回は華やかなフィレンツェをお届けすることをお約束します。(縁人18号)
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2015年04月15日

西方見聞録 Cフィレンツェのトイレ事情

今回からフィレンツェ編、ということで引き続きよろしくお願いします。
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フィレンツェといえば、イタリアの中部に位置する都市で町全体が美術館といわれるほどの町並み。
メディチ家の庇護のもと、多くの芸術家がフィレンツェで作品を残しています。

そんな「花の都」で今回取り上げたいのは、トイレについてです!

各国のトイレ事情は、いつも日本人旅行者を悩ませます。
今回私が訪れた都市でも、トイレには大変苦労しました。

まず、場所。
美術館、レストランに行く機会があったら、必ずそこで済ませます。
デパートが少ないイタリアでは、デパートでトイレを簡単に済ませる事は困難です。
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一般的にはバール(軽食喫茶店)に入り、まずトイレの有無を確認します。メニューより先に確認するのです。
それからコーヒーなどを注文し、トイレに行っても良いか、お店の人に尋ねます。
バールのトイレを利用する場合は、何か注文をするのがマナーです。
飲み食い無しに、ただトイレだけ、と言うわけにはいきません。

トイレをするために、飲み屋で飲み物を飲む。飲んだらトイレに行く。
トイレに行ったら飲む、またトイレに行きたくなる、の繰り返し・・・何なのコレ。
結局イタリアでは、この輪廻から解脱することがかないませんでした。

この循環が本当の意味で私を苦しめるのは、これからだったのです・・・
長くなりましたので、また次回。
フィレンツェ編まさかのトイレ話がつづく。(縁人18号)

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2015年04月04日

西方見聞録 B最古のカフェで「貴族」に出会う

ゴンドラの船着場から広場に戻る帰り道も、見慣れない景色でいっぱいです。
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こちらはイタリアの公衆電話。奥まった暗い路地にあってか、誰も近寄りません。
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サン・マルコ広場に戻ってきた頃には、日も沈みかけていました。
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歩き疲れたので、カフェに入ろうと立ち寄ったのが、ガイドブックに必ず載っている「カフェ・フローリアン (Caffè Florian) 」。
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1720年の創業で、ヴェネツィア最古、イタリア最古、ヨーロッパ最古・・・などと言われており、カフェ・ラテ発祥のお店だそうです。ゲーテ、プルースト、ディケンズなど多くの文人にも愛されてきました。
これは何としてでも、行かなければ・・・・・・と思ったのは、私だけではありませんでした。
店内はどの時間にいっても満員でした。結局入れず。
せめて内装だけでも見ようと、外窓から店内を覗きました。

すると、目の前に優美な貴婦人の姿が!
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仮装がここまでマッチするとは思いもよりませんでした。何だかタイムスリップしたようです。
他にも多くの「貴族っぽい方」が窓際に連なり、観光客に手を振っていました。
お店側もこのような仮装をした人を優先的に窓側に座らせてるようです。

この髭おじさんは、完全に観光客の視線を意識しています。
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ナポレオンが世界一美しいと語ったサン・マルコ広場では、街灯に明りが灯り始めた頃でも多くの人で賑わっていました。カーニバルもまもなく最終日。連日深夜までお祭り騒ぎは続くようです。
慣れない石畳でくたくたになった我々も、そろそろホテルに帰る時間です。ベッドが恋しいので、去ることの名残惜しさはそんなにありません。
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カーニバル用に仮装した人々、世界中から集まった観光客、地元住人、スリ の不思議な交流を尻目に、ヴェネツィアを後にしたのでした。
つづく。(縁人18号)



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2015年03月31日

西方見聞録 Aヴェネツィアで松江を想う

お久しぶりです。さて、今回もヴェネツィアです。
カーニバルの仮装を横目に見ながら、ヴェネツィア名物「ゴンドラ」にも乗船しました。

ゴンドラに揺られながら細い水路を通り抜けます。
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船や、支払う料金によってアコーディオン演奏者と歌手(船頭さんも唄います)も同乗します。残念ながら自分の船には乗ってこられませんでしたが、後方では陽気な口笛や歌声が鳴り響いているのが何度も聞こえてきました。

細い水路に、唄う船頭・・・私はこの風景にどこか見覚えがありました。
そうです、我らが松江の堀川遊覧船です。

船が石橋の下を潜り抜けるとき、周りの乗船者は「わあ、こんなに低い橋で大丈夫!?」と盛り上がっていました。

「ふん、何のこれしき」

屋根ごと下がり、しばらく長座体前屈の姿で時間を過ごす堀川遊覧船に比べてみれば取るに足らない出来事です。
後ろをふり返れば、妻も無表情でした。ちょっと笑ってしまいました。

船はやがて広い運河にでます。
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そして再び細い水路に入り、船着場でゴールです。

遥か遠い異国の地。
歴史と文化は違えど、陽気な「歌声」と水の「におい」は同じでした。どちらも素敵です。

次回はヴェネツィアの最終回です。
そのB「最古のカフェで『貴族』に出会う」の巻。つづく。(縁人18号)
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2015年03月08日

西方見聞録 @ヴェネツィアの仮装カーニバルを覗く

縁人18号です。先月にお休みをいただいて、イタリア、フランスを旅行してきました。
皆様がご存知のところを紹介してもしょうがないですので、私が気になった一部分を紹介します。
珍本コラムはしばし休憩。(いつも休んでますが)
かなり長いあいだ続くと思いますが、お付き合いください。

初回は、ヴェネツィアの仮装カーニバルの報告です。
約2週間ほどのカーニバル期間中、マスクとコスチュームをまとった人々であふれ、街中が仮面舞踏会となります。サンマルコ広場には舞台が設置され、コスチュームコンテストやダンスイベントが催されていました。
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【準備中】
  ↓
【準備完了】
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このような仮装をした方々が、霧に包まれたヴェネツィアの街を行き交う風景は独特なものがあります。

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【ちびバズもいました】

完全に趣旨を間違えた人もいます。なんでもアリです。
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よくこれで参加したなあ。
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この日、縁人18号が一番気に入った仮装はこの親子です。
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親子で、この統一感のなさ。
お母さんが、かすかにコチラを覗いています。
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・・・優勝です。

次回もまだ、ヴェネツィアです。つづく。(縁人18号)

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